インターナショナルは、ジョンズ・ホプキンス病院の医療の質管理や安全対策、さらに職員教育などに関するノウハウを提供。年4回米国から質管理の専門家が来日して点検を行う。医師や看護師などの医療職は、米国で行われる生涯教育コースへの参加などを通じて、ジョンズ・ホプキンス病院の医療職と交流を深める。ジョンズ・ホプキンス病院の医師が来日して診療を行うことはないが、セカンドオピニオンを求めたり、患者を同病院に紹介することは可能。
『日本経済新聞』朝刊 より
また、アメリカのジョンズ・ホプキンス病院は、今年3月に東京の六本木に新設される診療所と提携を行う予定である。
昨年7月には、構造改革特区を利用した株式会社による医療機関の第一号「セルポートクリニック横浜」が神奈川県に誕生した。
immune therapy は日本では免疫療法と呼ばれているようです。
immune therapy で日本語のサイトを検索しても、英語の研究論文しかなく、
一般人向け情報はありませんでした。
アメリカの学会が患者向けに出している情報は、以下にあります。
http://www.aaaai.org/patients/allergic_conditions/immunotherapy.stm
(いつも、アメリカの学術団体その他医療関係団体の患者・一般向け情報の量の多さと明快さにはため息。)
日本では、研究が進んでいるのか??については、論文検索してみました。
*immunotherapy と「減感作療法」、「免疫療法」の関係について、
http://ci.nii.ac.jp/search/servlet/Kensaku で検索してみました。
*日本の知り合いの皮膚科医によると、immunotherapyは減感作療法ではなく、免疫療法です。
減感作療法は、アトピー治療に有効というエビデンスがでなかったため、現在はアトピー治療に使われていないそうです。
1.
「immunotherapy」 × 「アトピー」 で検索したところ、
7件ヒットのうち、全て「減感作療法」という言葉を使用していた。
2.
「immunotherapy」×「免疫療法」 で検索したところ、
269件のヒット。癌関係も多数。
(さらに「アレルギー」で絞込みをかけると、35件のヒット。そのほとんどが、喘息、スギ花粉
関係)
3.
「immunotherapy」 × 「免疫治療」 で検索
11件のヒット。習慣性流産なども含まれる。
4.
「immunotherapy」× 「減感作療法」 で検索
41件のヒット。
(さらに「アレルギー」で絞り込むと、37件のヒット。)
以下、気になった論文。
***
アレルギ-科
Allergology
Vol.21, No.2 (2006/2) (通号 122) pp. 197~203
科学評論社 ISSN:13417584
書誌情報
アレルギー性鼻炎,花粉症に対する免疫療法の現状と問題点
大橋 淑宏 1
http://ci.nii.ac.jp/naid/40007184562/
***
アレルギー
Japanese Journal of Allergology
Vol.55, No.1(20060130) pp. 22-27
社団法人日本アレルギー学会 ISSN:00214884
書誌情報
アレルギー診療における免疫療法の位置づけ
STATUS OF ALLERGEN IMMUNOTHERAPY IN THE TREATMENT OF ALLERGIC DISEASES
岡野 光博 1
Okano Mitsuhiro 1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科学
1Department of Otolaryngology-Head & Neck Surgery, Okayama University Graduate School
of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences
キーワード immunotherapy natural course safety
***
アレルギー
Japanese Journal of Allergology
Vol.47, No.7(19980730) pp. 698-704
日本アレルギー学会 ISSN:00214884
書誌情報
「アレルゲン免疫療法:アレルギー疾患に対する治療ワクチン」に対する世界保健機構(WHO)の見
解
"Allergen Immunotherapy : Therapeutic Vaccines for Allergic Diseases"
石川 哮 1
1九州アレルギー・免疫センター
***
アトピー性皮膚炎におけるスギ減感作療法
IMMUNOTHERAPY BY JAPANESE CEDARPOLLEN IN ATPIC DERMATITIS
十字 文子 1 小林 茂俊 2 伊東 繁 3 菅原 由人 4 狩野 博嗣 5 安枝 浩 6 岩田 力 7
Juji Fumiko 1 Kobayashi Shigetoshi 2 Ito Shigeru 3 Sugawara Naoto 4 Kano Hirotsugu 5
Yasueda Hiroshi 6 Iwata Tsutomu 7
1日本臨床アレルギー研究所 新橋アレルギーリウマチクリニック 2帝京大学小児科 3東葛病院小
児科 4三菱化学BCL 5東京大学医学部小児科 6国立相模原病院臨床研究センター 7東京大学医学部
小児科
1Japan Clinical Allergy Institute, Shinbashi Allergy and Rheumatismus Clinic
2Department of Pediatrics Teikyo Medical School 3Department of Pediatrics Tohkatsu
Hospital 4Mitsubishi Chemical BCL 5Department of Pediatrics Faculty of Medicine
University of Tokyo 6Clinical Research Center National Sagamihara Hospital 7Department
of Pediatrics Faculty of Medicine University of Tokyo
キーワード atopic dermatitis cellular allergen stimulation test Japanese cedar
hyposensitization leukotriene C_4, D_4, E_4 stimulation index
抄録
アトピー性皮膚炎患者でスギ花粉陽性患者においてCryj 1 を用いてのCAST法によるロイコトリエ
ン産生能を検討した.対象は小児6例(6~15歳,平均11.4歳),成人16例(17~56歳,平均29.5歳),コン
トロールは健康成人6例(平均28歳)である。Cryj 10.01~10μg/mlにて,患者群はコントロールに
比し,有意の高い刺激指数を示した(r<0.01)。この患者のうち減感作療法施行群(10例)と未施行群
(12例)を比較すると施行群ではCryj 10.01~10μg/mlと抗IgE刺激にても施行群が有意の低値を示
した(それぞれP<0.05とP<0.01). 6例において減感作療法施行1年前後のCryj 1 によるロイコトリ
エン産生能を比較すると,それ以前より減感作療法を行っていた2例を除く4例では
Cryj10.01μg/mlでは65.0%, 0.1では65.3%, 1では64.4%, 10では69.5%の有意の低下(P<0.05),ま
た抗IgE刺激では79.9%の有意の低下が認められた(r<0.01).滅感作群では花粉のシーズンの発赤,
そう痒の再発増悪も殆ど起こらず,外用剤の使用量も減少した.Rajka & LangelandによるADの症状
指数も低下が認められた.
***
アレルギ-科
Allergology
Vol.21, No.3 (2006/3) (通号 123) pp. 308~320
科学評論社 ISSN:13417584
書誌情報
免疫治療におけるスギ花粉抗原反復注射とダニ抗原反復注射によるTh1/Th2細胞応答の違いについ
て
林 鷹治 1 林 賢 2 小埜 和久 他 3
(ということは、抗原注射というのは、immunotherapyの注射と同じということ??)
http://www.sorryworks.net/pdf/VA_Link.pdf
↑退役軍人病院チェーンにおける有害事象を患者に告知するためのマニュアル
When Things Go Wrong: Responding to Adverse Events A Consensus Statement of the Harvard Hospitals
http://www.macoalition.org/documents/respondingToAdverseEvents.pdf
↑ハーバード大学関連病院の謝罪マニュアル
http://www.stop-medical-accident.net/
↑ハーバードのマニュアルの日本語版・普及運動サイト
http://www.sorryworks.net/
↑アメリカ・ソーリーワークス運動 (事故時に謝ろう、という運動)
アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2004年改訂版 PDF
http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med24/atopy/ADguideline.pdf
アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2002年度版
http://www.kyudai-derm.org/atopy/atopy.html (リンクあり)
ATOPY INFORMATION
http://www5c.biglobe.ne.jp/~atopy/index.htm
(論文や新聞投稿の掲載。全国の医師リストも。掲載されている情報はステロイドに頼らない治療に関する情報が多いです。)
アトピーステロイド情報センター
http://www.osk.3web.ne.jp/~medinet/
(ステロイド剤の種類から、ガイドラインの説明まで。情報整理。ガイドラインの疑問点には学会へ質問して公開している。
交流会なども行っている患者団体。)
「薬害オンブズパースン」ページ内
プロトピック軟膏(タクロリムス軟膏)の発がん性問題について
☆アメリカのガイドラインです。(pdf)
http://www.aad.org/NR/rdonlyres/0A1B11FB-5815-47D2-B2B5-B11F4726E1F7/0/Atopic_Dermatitis_Guideline.pdf
http://www.aad.org/NR/rdonlyres/A4D0683D-D1AA-45CE-B1A4-02BA99B40AED/0/AtopicDermatitis_Erratum.pdf
http://www.aad.org/NR/rdonlyres/9890A998-0650-4D97-AA30-D10FFB9EAF8D/0/AADARevisedTechnicalReportAtopicDermatitisjuly16031.pdf
☆アトピーガイドラインとは関係ありませんが、
熊本大の粂先生のHPより。
グローバルな視点から日本の保険・医療を考える為のウェブサイト
☆日本の医療の政治(患者サイドからみて)や、米国のがん医療事情に詳しいページ
がん医療の動きは、他の疾患についても、とても参考になります。
がんナビ http://blog.nikkeibp.co.jp/cancernavi/report/
☆昨年は日本のがん医療の転換点。そこで患者・市民サイドとして中心になった患者会のぺージ。
この会の発言や動きからは、民主主義の意味を考えさせられます。
NPO法人日本がん患者団体協議会(がん患者ネット) http://med-npo.com/xoops/
文献番号 200500737A
研究課題 免疫・アレルギー疾患予防・治療研究に係る企画及び評価の今後の方向性の策定に関す
る研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 秋山 一男(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
分担研究者(所属機関) 小澤 義典(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )、谷口 正実(
国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )、長谷川 眞紀(国立病院機構相模原病院)、柳原
行義(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成17(2005)年度
終了予定年度 平成19(2007)年度
研究費 20,000,000円
概要版 研究目的:
本研究課題は免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業における長期的・中期的さらには危急的目
標に対しての適切な研究課題の企画・評価を実施するための方向性を探り、厚生労働科学研究の
質の向上・維持を図ることを目的としている。また、国民の税金による政府資金が的確に執行さ
れている状況を一般国民に理解しやすい方法による情報公開を行い、本研究事業が、国民に広く
理解され受け入れられるよう企画、実行することを目的とした。
研究方法:
1.研究課題の適正な設定と各研究班の位置づけと行動目標の明確化、2.研究の適切な評価法
の確立、3.研究成果の適切な情報提供手段の確立、以上の3研究を中心に本研究課題を遂行した
。
結果と考察:
1.研究課題の適正な設定と各研究班の位置づけと行動目標の明確化:平成17年10月に公表され
たリウマチ・アレルギー対策委員会報告書を受けて時宜に応じて社会的要請の高い危急的な課題
を迅速に取り入れた課題設定を心がけ、新規募集課題設定に資料を提供した。2.研究の適切な
評価法の確立:事前評価においては、上記委員会報告書における今後の方向性に則った研究課題
採択に向けて、学術的評価と行政的評価の2方向からの評価の必要性を提言した。中間・事後評価
においては、これまで実施されてきた中間・事後評価法につき見直しを行ない、初期の目的との
整合性、費用対効果に関しても評価に際して考慮することを評価委員会に提言した。3.研究成
果の適切な情報提供手段の確立:本研究事業で策定された各種疾患治療・予防のガイドライン、
また、スギ花粉症等季節性の高い疾患に対しての一般向け及び医療従事者向けの相談対応窓口を
リウマチ・アレルギー情報センターを活用して情報提供をおこなった。また、推進事業としての
リウマチ・アレルギーシンポジウムの開催に関してプログラム作成、講師選定等につき関与した
。さらには、患者向けマニュアル作成プロジェクトを立ち上げ、アレルギー疾患を自己管理可能
な疾患にするためのマニュアル作成を開始した。
結論:
免疫アレルギー疾患医療の向上に寄与する質の高い研究を実施し、その成果を国民に適切に情報
提供するために、評価法の適正化、各種情報提供手段を用いての国民への還元を図った。
公開日 2006年07月20日
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文献番号 200500730A
研究課題 アトピー性皮膚炎の症状の制御および治療法の普及に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 古江 増隆(九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野)
分担研究者(所属機関) 高森 建二(順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院皮膚科)、相馬 良直(
聖マリアンナ医科大学皮膚科)、秀 道広(広島大学医学部皮膚科)、佐伯 秀久(東京大学大学院
医学系研究科皮膚科)、浜崎 雄平(佐賀大学医学部小児科)、遠山 正彌(大阪大学大学院医学系
研究科ポストゲノム疾患解析学)、永井 博弌(岐阜薬科大学)、佐々木 りか子(国立成育医療セ
ンター第二専門診療部皮膚科)、大矢 幸弘(国立成育医療センター第一専門診療部アレルギー科)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成17(2005)年度
終了予定年度 平成19(2007)年度
研究費 39,000,000円
概要版 研究目的:
アトピー性皮膚炎の根本的な症状である痒みを臨床的あるいは基礎的に評価・研究し、具体的な
対処法や治療法を広く国民に普及することを目的とし、かゆみを軽減する具体的対処法を分かり
やすく解説する「かゆみをやっつけよう」(仮称)というインターネットサイトを作成する。
研究方法:
1)痒みの臨床的評価と制御、2)乳幼児アトピー性皮膚炎患児の痒みに対する治療者側の認識
と対処法についての調査研究、3)痒み対策指導、4)抗アレルギー薬および保湿外用剤、5)
光線治療の臨床的評価に関する研究、6)アトピー性皮膚炎患者のQOL尺度の開発研究、7)
動物モデルを用いた痒みの基礎的解析、8)アトピー性皮膚炎の痒みのメカニズム-知覚神経線
維の表皮内侵入と消退メカニズム-、9)アトピー性皮膚炎モデルマウスにおける表皮内神経線
維侵入の組織学的解析、10)アトピー性皮膚炎患者皮膚組織における知覚神経受容体ファミリ
ーの発現、11)モデルマウスを用いた皮膚炎の基礎的研究、12)各種モデルマウスを用いた
掻き行動・表皮内神経伸長に対するMEK1/2阻害薬の抑制効果に関する研究、を行う。得られたデ
ータをもとに、「かゆみをやっつけよう」というホームページを作成する。
結果と考察:
痒みに対する薬剤としては,ステロイドが最も有効であると考えていることが判明した.近年,
多用され始めたタクロリムスの評価は乳幼児では明確でないことが伺われる.日用品による痒み
抑制効果を検討した。アンケート調査をもとにQOL調査票のための項目を検討した。動物モデルの
皮膚炎に対し、FK506は掻破行動を明らかに抑制した。表皮内神経線維の密度が増加しているSPF
-NC/Ngaマウスとでは神経成長因子(NGF)とEGFファミリーの一種であるアンフィレギュリン(AR
)の発現量およびgelatinase活性レベルが上昇していた。MEK1/2抑制剤であるK412(CX-659S)は
掻き動作やPCl外用により誘発される皮膚腫脹、局所の肥満細胞の増加、表皮内神経伸張をFK506
とほぼ同程度に抑制した。ホームページ「かゆみをやっつけよう」の項目立てを検討した。
結論:
ホームページ「かゆみをやっつけよう」を作成するフレームワークを設定できた。
公開日 2006年07月20日
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文献番号 200500749A
研究課題 アトピー性皮膚炎の有症率調査法の確立および有症率(発症率)低下・症状悪化防止対
策における生活環境整備に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 河野 陽一(国立大学法人千葉大学大学院医学研究院)
分担研究者(所属機関) 池澤 善郎(横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学)、笠置
文善(放射線影響研究所)、森川 昭廣(群馬大学大学院医学系研究科小児生体防御学分野)、佐
伯 秀久(東京大学医学部附属病院皮膚科)、占部 和敬(九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野
)、下条 直樹(千葉大学大学院医学研究院小?病態学)、菅野 雅元(広島大学大学院医歯薬総合研
究科創生医科学専攻探索医科学講座免疫学)、小田嶋 博(国立病院機構福岡病院診療部)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 30,000,000円
概要版 研究目的:
1.ADの有症率の調査法の確立 専門医の健診によらず、「ADの診断のための質問票」によるAD有
症率調査法を確立する。2.AD有症率(発症率)の低下・症状悪化防止対策における生活環境整備
の有用性の検討 ADの発症および症状悪化に関与する因子を明らかにし、それらに基づく対策を
提供する。3.ADを診療する医師をひろく対象とするAD治療ガイドラインの改訂
研究方法:
1)成人ADの有症率調査を医師の診察に基づいて行った。2)「診断のための質問票」を改良し、複
数地区においてその感度、特異度を検証した。3)4か月、1歳6か月、3歳時健診受診児の診察
とアンケート調査から乳幼児ADの発症関連因子を解析した。4)複数の地域の保健所において4か
月、1歳6か月、3歳時健診受診児におけるADの経過の追跡調査を行った。5)皮膚バリア機能と
ADの関連を4か月児健診受診児を対象として調査した。6)小学校および幼稚園・保育園において
シャワー浴の効果を検証した。7)組織傷害によるADの誘導機序について基礎的解明を行った。
結果と考察:
1) 成人集団のAD有症率、重症度を年代別に明らかにした。2)「AD診断のための質問票」の感度と
特異度を特定できた。3) ADの診断の確率を表す質問事項の評価チャ-トを作成した。4) 乳幼児
ADの発症・悪化因子は、両親のアレルギー既往歴、兄弟数の多さ、集団保育、早期母乳開始等で
あった。5) 4か月AD児で皮膚のバリア機能の異常が認められた。6) 動物実験モデルで、皮膚組
織の傷害による接触皮膚炎の増悪が確認された。7) 学童および幼児のシャワー浴の効果を確認し
た。8)「AD治療ガイドライン2005」を作成した。
結論:
1) AD診断における特異度・感度が明確にされた学童・乳幼児AD有症率調査用質問票を作成した。
2) ADの発症・悪化に関連する因子の一部が同定された。
公開日 2006年07月20日
****************************
http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do から本文取得可
文献番号 200500749B
研究課題 アトピー性皮膚炎の有症率調査法の確立および有症率(発症率)低下・症状悪化防止対
策における生活環境整備に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総合
主任研究者(所属機関) 河野 陽一(国立大学法人千葉大学大学院医学研究院)
分担研究者(所属機関) 池澤 善郎(横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学)、佐伯
秀久(東京大学医学部附属病院皮膚科)、占部 和敬(九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野)
、笠置 文善(放射線影響研究所疫学部)、森川 昭廣(群馬大学大学院医学系研究科小児生体防御
学分野)、小田嶋 博(国立病院機構福岡病院診療部)、下条 直樹(千葉大学大学院医学研究院小
児病態学)、菅野 雅元(広島大学大学院医歯薬総合研究科創生医科学専攻探索医科学講座免疫学)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費
概要版 研究目的:
1)ADの有症率の調査法の確立 専門医の健診によらず、「ADの診断のための質問票」によるAD有
症率調査法を確立する。2)AD有症率(発症率)の低下・症状悪化防止対策における生活環境整備
の有用性の検討 ADの発症および症状悪化に関与する因子を明らかにし、それらに基づく対策を
提供する。3)ADを診療する医師をひろく対象とするAD治療ガイドラインの改訂
研究方法:
1)「診断のための質問票」を改良し、複数地区においてその感度、特異度を検証した。2) 成人AD
の有症率調査を医師の診察に基づいて行った。3)症状経過質問票等を用いた調査からAD患者の悪
化因子を解析した。4) 4か月、1歳6か月、3歳時健診受診児の診察とアンケート調査から乳幼
児ADの発症関連因子を解析した。5)複数の地域の保健所において4か月、1歳6か月、3歳時健
診受診児におけるADの経過の追跡調査を行った。6)皮膚バリア機能とADの関連を4か月児健診受
診児を対象として調査した。7)小学校および幼稚園・保育園においてシャワー浴の効果を検証し
た。8)組織傷害によるADの誘導機序について動物実験に基づき基礎的解明を行った。
結果と考察:
1)「AD診断のための質問票」の感度と特異度を特定できた。2) ADの診断の確率を表す質問事項
の評価チャ-トを作成した。3)ADの有症率は幼児期をピークに加齢とともに低下し、重症度は小
学校入学以降20ー30代までに最も高くその後低下することが示された。4) ADの発症・悪化因子の
寄与の程度が患者の年齢によって異なることが示唆された。5) 乳幼児ADの発症・悪化因子は、両
親のアレルギー既往歴、兄弟数の多さ、集団保育、早期母乳開始等であった。6) 発症年齢により
乳幼児ADの経過が異なることが示唆された。7) 4か月AD児で皮膚のバリア機能の異常が認められ
た。8) 動物実験モデルで、皮膚組織の傷害による接触皮膚炎の増悪が確認された。9) 学童およ
び幼児のシャワー浴の効果を確認した。10)「AD治療ガイドライン2005」を作成した。
結論:
1) AD診断における特異度・感度が明確にされた学童・乳幼児AD有症率調査用質問票を作成した。
2) ADの発症・悪化に関連する因子の一部が同定された。3)「AD治療ガイドライン2005」を作成し
た。
公開日 2006年07月20日
*************************
文献番号 200500751A
研究課題 重症アトピー性皮膚炎の難治化機序を踏えた治療法の確立に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 西岡 清(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野)
分担研究者(所属機関) 横関 博雄(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野)、烏
山 一(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科免疫アレルギー学分野)、片山 一朗(大阪大学
大学院医学系研究科皮膚科学講座)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 13,000,000円
概要版 研究目的:
成人型アトピー性皮膚炎を始め難治性アトピー性皮膚炎は患者QOLで社会問題に発展。病態は皮膚バリア機
能異常に基づく炎症反応と、Th2細胞を介したIgE抗体産生亢進から引き起こされる炎症反応が混
在する。Th2細胞を介するIgE産生亢進で引き起こされるアレルギー炎症反応に有効な治療法はない。
本研究は既に樹立したアトピー性皮膚炎のモデルマウスを解析し難治化する病態解析を行う。モデルマウスを用
いてシグナル伝達分子を標的として核酸医薬であるおとり(decoy)型核酸を用いた遺伝子治療、
FceRIが局在するLipid raftの機能修飾による治療法・治療薬を開発する
研究方法:
IgE遺伝子導入マウスの皮膚反応で即時型反応、遅発型反応に続き、アトピー性皮膚炎の遷延化と関連す
る抗原投与後3~4日に極期に達し、強い炎症反応が長期に渡って持続する第3相アレルギー反応を発見
した。この反応の責任細胞は、各種抗体で処理した骨髄由来細胞を移入したマウスを用いて解析した
所、骨髄由来、放射線感受性、NK細胞マーカー(DX5)、asialoGM1を発現するFceRI陽性細胞であり好
塩基球だった②STAT6 decoyのアレルギー炎症に対する治療効果:IL-4受容体のシグナル伝達分子である
STAT6 decoyを用いてアトピー性皮膚炎のアレルギー炎症の抑制を検討しSTAT6 decoy含有軟膏による成人
型アトピー性皮膚炎の治療から良好な治療結果を得た③Lipid raft機能調節:Lipd raft機能を不安
定かする外来性のコレステロールは皮膚の樹状細胞と表皮細胞に作用し、サイトカイン・ケモカイン産生に影響を与
え、抗炎症作用を発揮。また10%コレステロール軟膏を成人型アトピー性皮膚炎に使用し良好な治療成績を
得た
結果と考察:
①IgEを介する第3相反応の責任細胞がDX5+ asialoGM1+ FceRI+の骨髄細胞で好塩基球である②成
人型アトピー性皮膚炎患者を2%STAT6 decoy含有軟膏で良好な治療効果③Lipid raftを不安定化させ
るコレステロールが樹状細胞並び表皮細胞機能を変化させ成人型アトピー性皮膚炎の症状が改善。特に第3
相反応の責任細胞が好塩基球である事から新たなアレルギー炎症治療薬の標的が明確化。STAT6軟膏,
コレステロール軟膏が成人型アトピー性皮膚炎に効果を発揮、アトピー性皮膚炎の新しい治療薬となる
結論:
IgEを介する第3相反応の責任細胞が好塩基球であり、STAT6 decoy軟膏とコレステロール軟膏は共にアト
ピー性皮膚炎の治療薬として利用可能
公開日 2006年07月20日
*************************
文献番号 200500751B
研究課題 重症アトピー性皮膚炎の難治化機序を踏えた治療法の確立に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総合
主任研究者(所属機関) 西岡 清(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野)
分担研究者(所属機関) 横関 博雄(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野)、烏
山 一(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科免疫アレルギー学分野)、片山 一朗(大阪大学
大学院医学系研究科分子病態医学皮膚科学講座)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費
概要版 研究目的:
アトピー性皮膚炎の難治化に関与するアレルギー炎症に対する治療法の検討を行う。
研究方法:
①卵白アルブミン(OVA)特異的IgEトランスジェニックマウスを作成し、OVAによる皮膚反応を観
察した。抗原投与後3~4日にピークに達し、長期にわたり持続する第3相反応を発見。その責任
細胞の同定を行った。②正常マウスにIgEの遅発型反応を惹起し、STAT6 decoyによる抑制効果を
検討。さらに、2%STAT6 decoy軟膏を作成し、成人型アトピー性皮膚炎患者に投与し、皮膚症状
の変化を観察。③健康者ならびにアトピー性皮膚炎患者の末梢血からCD1a+FceRI+細胞を得、IgE
あるいはIgE+抗原を添加によるTARC産生を測定。この系にMethyl-β-cyclodextrinあるいはコレ
ステロールを添加し、TARC産生に及ぼす影響を観察した。同時に、10%コレステロール軟膏によ
る成人型アトピー性皮膚炎の治療効果を検討。
結果と考察:
研究成果として、① 第3相反応を発見し、アトピー性皮膚炎の難治化に関与する可能性が示唆さ
れた。第3相反応は、好塩基球を解する反応であったことから、好塩基球を標的とする装薬の可能
性が示唆された。② STAT6 decoyがIgEの遅発型反応、第3相反応に対して抑制的に作用し、2%
STAT6 decoy軟膏がアトピー性皮膚炎に治療効果を示した。また、③ lipid raft機能を修飾する
Methyl-β-cyclodextrin、コレステロールが抗炎症作用を示し、10%コレステロール軟膏がアト
ピー性皮膚炎に治療効果を示した。これらの成果は、アトピー性皮膚炎の新しい治療法を開発す
る上で非常に価値ある知見といえ、今後の開発が期待される。
結論:
アトピー性皮膚炎の難治化・遷延化にIgEを介する第3相反応の役割が考えられ、その責任細胞が
好塩基球であることが明らかにした。また、2%STAT6 decoy軟膏、10%コレステロール軟膏がア
トピー性皮膚炎の治療薬になることを示した。
公開日 2006年07月20日
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文献番号 200400702A
研究課題 アトピー性皮膚炎等の有症率調査法の確立および有症率(発症率)低下・症状悪化防止
対策における生活環境整備に関する研究
研究年度 平成16(2004)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 河野 陽一(千葉大学大学院医学研究院)
分担研究者(所属機関) 池澤 善郎(横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学)、佐伯
秀久(国立大学法人東京大学医学部附属病院皮膚科)、占部 和敬(国立大学法人九州大学大学院
医学研究院皮膚科学分野)、笠置 文善(財団法人放射線影響研究所疫学部)、森川 昭廣(国立大
学法人群馬大学大学院医学系研究科小児生体防御学)、小田嶋 博(独立行政法人国立病院機構福
岡病院)、下条 直樹(千葉大学大学院医学研究院小児病態学)、菅野 雅元(国立大学法人広島大
学大学院医歯薬学総合研究科免疫学)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 26,000,000円
概要版 研究目的:
1)専門医の健診によるアトピー性皮膚炎の有症率の調査は多くの経費と労力を伴うことから、
それに替わる方法として「診断のための質問票」による調査法を確立する。2)乳幼児期のアト
ピー性皮膚炎の経時的追跡調査ならびに皮膚傷害の治療的介入などから、発症および症状悪化に
関与する要因を明らかにし、具体的な生活上の防止対策を提供する。
研究方法:
1)1歳6か月児、3歳児、小学生を対象として、複数地区において改良「診断のための質問票」
の感度、特異度を算出する。また、成人でのアトピー性皮膚炎の医師の診断による有症率を明ら
かにする。2)複数の地域の保健所において乳幼児アトピー性皮膚炎の経過の追跡調査を行い、
アトピー性皮膚炎の経過ならびに患者集団の異同、治療法、環境因子の関与などを解析し、本症
の疾患概念のよりよい理解の確立を目指す。3)小学校および幼稚園・保育園においてシャワー
浴をアトピー性皮膚炎の患児に行い、シャワー浴の本症に対する効果を客観的に検証する。4)
組織傷害によるアトピー素因の誘導の機序を解明し、発症率の低下・症状悪化防止対策の有効性
の基礎的解明を行なう。
結果と考察:
1)改訂「診断のための質問票」の有用性が示唆された。効率のよい全国レベルでの本疾患の有
症率の推定に有用と考えられる。2)成人でのアトピー性皮膚炎の有症率を明らかとした。3)
アトピー性皮膚炎の発症に38度以上の発熱回数と母乳保育の関連が示唆された。4)乳児アトピ
ー性皮膚炎の発症・悪化因子における黄色ブドウ球菌の重要性が明らかとなった。5)アトピー
性皮膚炎小学児童を対象として学校でのシャワー浴の効果を明らかにした。6)成人アトピー性
皮膚炎患者において塩素除去シャワーヘッドの効果を明らかとした。7)「高尿酸血症マウス」
モデルでの皮膚炎発症の有無の検討を開始している。8)2002年版アトピー性皮膚炎治療ガイド
ラインを改訂した。
結論:
本年度の研究により アトピー性皮膚炎の有症率調査に有用な質問票の作成および発症・症状悪化
因子の同定を行うことが可能と考えられる。また、今年度から開始したコホート調査・介入研究
により、アトピー性皮膚炎発症・増悪防止対策における生活環境整備に関する指針を示すことが
可能となることが期待される。
公開日 2005年05月12日
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http://mhlw-grants.niph.go.jp/niph/search/NIDD00.do から本文取得可
文献番号 200400704A
研究課題 重症アトピー性皮膚炎の難治化機序を踏えた治療法の確立に関する研究
研究年度 平成16(2004)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 西岡 清(東京医科歯科大学大学院 皮膚科学分野)
分担研究者(所属機関) 横関 博雄(東京医科歯科大学大学院 皮膚科学分野)、烏山 一(東京医
科歯科大学大学院 免疫アレルギー学分野)、片山 一朗(大阪大学大学院 皮膚科学講座)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 16,000,000円
概要版 研究目的:
アトピー性皮膚炎は皮膚バリア機能異常による炎症反応とTh2細胞を介したIgE抗体産生亢進によるアレル
ギー炎症反応が混在している。IgEによるアレルギー炎症に対する有効な治療法が必要とされている。本
研究では、アトピー性皮膚炎の難治化病態の解析を行うと共に、モデルマウスを用いてシグナル伝達分子のおと
り核酸(Decoy)による遺伝子治療並びにLipid raftの機能修飾による治療法・治療薬を開発する。
研究方法:
①IgE遺伝子導入マウスの皮膚反応で、即時型反応、遅発型反応に続き、アトピー性皮膚炎の遷延化と関連
する第3相反応を発見した。種々の抗体で処理した骨髄細胞をマウスに移入して第3相反応の責任細胞
を検討した。②IL-4受容体のシグナル伝達分子STAT6 のdecoyを投与してIgE受動感作による遅発型反
応、アレルゲン反復投与による炎症反応並びに第3相反応の抑制を試みた。③IgEと抗原のよる樹状細胞
のTARC産生に対して、Lipid raft機能を修飾するMethyl-β-cyclodextrinあるいは外来性コレステロール
添加し、TARC産生を検討した。
結果と考察:
①IgEの第3相反応の責任細胞がDX5+ asialoGM1+ FceRI+抗塩基球あるいは抗塩基球様細胞あるこ
と、②STAT6 decoy投与がIgEの即時型反応、遅発型反応を抑制し、第3相反応の約40%強を抑制し
たこと、③Lipid raftを修飾するMethyl-β-cyclodextrinや外来性コレステロールがTARC産生を抑制し、
10%コレステロール軟膏外用がアトピー性皮膚炎に有効であったこと、が明らかになった。特に、第3相反応の
一部がSTAT6 decoyの投与で抑制されたことから、第3相反応での好塩基球と肥満細胞との関わり
についての検討が必要となった。STAT6 decoyはアレルギー炎症の治療薬の一つとなる可能性が高まり
、また、Lipid raft機能を調節する治療薬開発の可能性が出てきた。
結論:
IgEの第3相反応の責任細胞を明らかにし、STAT6 decoyがアレルギー炎症の治療薬となりうることが
明らかにした。さらに、Lipid raftを修飾する外来性コレステロールが皮膚症状の治療薬となる可能性を示
した。
公開日 2005年05月12日
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200300655A
スギ花粉・ダニ由来のアレルゲンの分析と診断・治療への応用に関する研究(総括研究報告書)
研究年度 平成15(2003)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 河野陽一(千葉大学大学院医学研究院小児病態学教授)
分担研究者(所属機関) 笠置文善(放射線影響研究所疫学部副部長),下条直樹(千葉大学大学院医学
研究院小児病態学講師),佐伯秀久(東京大学大学院医学系研究科皮膚科学講師),池澤善郎(横浜市
立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学教授),森川昭廣(群馬大学大学院医学系研究科小児
生体防御学分野教授),占部和敬(九州大学大学院医学研究院皮膚科学講座助教授),小田嶋博(国立
療養所南福岡病院診療部長),菅野雅元(広島大学大学院医歯薬学総合研究科教授)
研究区分 厚生科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 20,000,000円
概要版 研究目的:
平成12年度~14年度の厚生労働科学研究「アトピー性皮膚炎の患者数の実態及び発症・悪化に及
ぼす環境因子の調査に関する研究」(班長:山本昇壯 広島大学医学部皮膚科教授)によって、専門
医の健診に基づくアトピー性皮膚炎の疫学調査が行われた。この調査結果を基に、本調査研究は
、以下に示す項目の研究により本症のより普遍的な疾患概念・治療概念の確立を支援し、患者の
QOLを高め、保健医療、厚生行政に資することを目的とする。1.アトピー性皮膚炎の有症率の調査
法の確立 専門医の健診によるアトピー性皮膚炎の有症率の調査は多くの経費と労力を伴うこと
から、それに替わる方法として平成12年度~14年度「アトピー性皮膚炎の患者数の実態及び発症
・悪化に及ぼす環境因子の調査に関する研究」において「診断のための質問票」が提案された。
しかし、本質問票は診断特異度に問題はなかったが、調査地域間で感度にばらつきがみられた。
そこで、本研究では質問票の内容の改良と質問票による調査の妥当性を再検討し、「診断のため
の質問票」による調査法を確立する。2.有症率(発症率)の低下・症状悪化防止対策における生活
環境整備の有用性の検討本研究は、1)幼児より学童におけるアトピー性皮膚炎の悪化の可能性、
2)乳児と幼児以降でのアトピー性皮膚炎の病態あるいは経過が異なる可能性、3)学校および保育
園でのシャワー浴による症状改善の可能性、4)本症の家族歴、呼吸器感染症の既往が発症リスク
ファクターとして働く可能性、5)表皮組織の傷害はアトピー素因を誘導する可能性などについて
、客観的に調査解析することにより発症および症状悪化に関与する要因を明らかにし、具体的な
防止対策を提供する。これらの目的を達成するために行う調査では、調査フィールドの設定なら
びに十分なプロトコールの作成が必要である。本年度は、そのため予備調査を行うことを研究目
的とした。
研究方法:
1.アトピー性皮膚炎有症率の調査法の確立平成12~14年度厚生労働科学研究班で作成された「診
断のための質問票」を改良し、試験的に複数地区においてその感度、特異度を算出する。対象年
齢は1歳6か月児、3歳児、小学生とする(河野陽一、下条直樹、小田嶋博、佐伯秀久、占部和敬、
笠置文善)。2.有症率(発症率)の低下・症状悪化防止対策における生活環境整備の有用性の検討1)
乳幼児発症のアトピー性皮膚炎の学童における悪化の可能性を確認するために、学童以上のアト
ピー性皮膚炎患者の乳幼児期からの症状経過についての質問票(症状経過追跡質問票)を作成し、
その有用性を検討する(佐伯秀久、下条直樹)。2)複数の地域の保健所において4か月児、1歳6か月
児、3歳児のアトピー性皮膚炎の経過の追跡調査を行い、アトピー性皮膚炎の経過ならびに患者集
団の異同、治療法、環境因子の関与などを解析し、本症の疾患概念のよりよい理解の確立を目指
す(河野陽一、下条直樹、池澤善郎)。3)小学校および幼稚園・保育園においてシャワー浴をアト
ピー性皮膚炎の患児に行い、シャワー浴の本症に対する効果を客観的に検証する。加えて、シャ
ワー浴後の保湿剤等の総合的スキンケアの有効性も検討する(森川昭廣、占部和敬)。4)複数の地
域において共通の問診表を用い、アトピー性皮膚炎の発症危険因子の1つとしての生後の呼吸器感
染の罹患について生後から追跡し分析する(小田嶋博)。5)皮膚の傷害自体がアトピー素因を誘導
する可能性が考えられることから、組織傷害によるアトピー素因の誘導の機序を解明し、発症率
の低下・症状悪化防止対策の有効性の基礎的解明を行なう(菅野雅元)。なお、これらの調査にお
いて、個人情報は漏洩することはなく、倫理面で特に問題となるところはない。
結果と考察:
1.アトピー性皮膚炎有症率の調査法の確立 1)平成12年度~14年度の厚生労働科学研究班で実施
された小学生アトピ-性皮膚炎の健診結果と質問票からのアトピー性皮膚炎診断率を照合して、質
問票を基にアトピ-性皮膚炎の有無を判断できる確率の推定式をロジスティック解析にて算出した
。それに基づき、アトピー性皮膚炎の診断の確率を表す質問事項の評価チャ-トを作成した(笠置
文善)。2)改訂「診断のための質問票」は乳幼児では感度74%、特異度91%、学童では感度86%、特
異度86%であった。これは、旧版質問票による乳幼児での感度68%、特異度95%、学童での感度72%
、特異度89%に比較して、特異度はやや低下したが感度は改善されていた。すなわち、改訂質問票
の有用性が強く示唆された(下条直樹、佐伯秀久)。今年度の予備調査から改訂質問票の有用性が
示されたので、次年度には全国8地域から感度別に4つの地域を選び、乳幼児、学童での改訂質問
票の感度・特異度について対象の規模を大きくして調査する予定である。2.有症率(発症率)の低
下・症状悪化防止対策における生活環境整備の有用性の検討 1)症状経過追跡質問票を用いた予
備調査により、小学校1年時(6~7歳)の健診でアトピー性皮膚炎と診断された児童の重症度による
発症年齢と悪化因子の関与に相違があり、アトピー性皮膚炎の悪化因子としては、低年齢層では
食物と汗が、また成長すると汗が重要であることが示された(佐伯秀久)。また、重症度は発症時
に比べ加齢とともにやや軽快する傾向がみられた。この点については調査数を増やし、また個別
の重症度の推移などを解析する。2)横浜市で行われた同一保健所における乳児のアトピー性皮膚
炎罹患の追跡調査から、乳幼児のアトピー性皮膚炎の機序に年齢による差異が存在する可能性が
示唆された(池澤善郎)。また、1歳児のアレルギー疾患の発症に影響する因子から、生後の感染症
の合併は、アトピー性皮膚炎の発症と関連することが示された。(小田嶋博)。これらの可能性を
、複数の地域でのコホート調査により明らかにすることにより、各年齢での発症・悪化因子の同
定に基づくより的確な治療選択につながると考えられる。3)思春期アトピー性皮膚炎患者へのア
ンケートからアトピー性皮膚炎の発症は半数が1歳までに、また80%以上が6歳までに発症している
ことが判明した。アトピー性皮膚炎の悪化因子として汗は重要であり、スキンケアが有用である
ことが推測された(森川昭廣)。一方、乳幼児については保育園でのシャワー浴調査を行なうため
の準備として、保育園の先生を対象としたアトピー性皮膚炎の講演を行ないシャワー浴の実施に
ついての理解を求めている(占部和敬)。次年度には、厚生行政上重要と考えられる乳幼児ならび
に学童でのシャワー浴等のスキンケアの有用性が今後の解析から明らかにされると期待される。
4)実験動物モデルにおいて、自己の樹状細胞と繊維芽細胞を共培養する際に、Necrosisを起こし
た繊維芽細胞と共培養した時のみに樹状細胞の活性化が観察されるが、Apoptosisまたは正常な繊
維芽細胞の場合には樹状細胞は活性化されないことを明らかとした。すなわち、組織破壊がアト
ピー発症の要因・悪化因子になりうることが示唆された(菅野雅元)。今年度の解析から汗に代表
される自己成分による皮膚の炎症機転を動物モデルを用いて解明することが可能となると考えら
れる。
結論:
本年度の研究により アトピー性皮膚炎の有症率調査に有用な質問票の作成および発症・症状悪化
因子の同定を行うことが可能と考えられる。また、今年度から開始したコホート調査・介入研究
により、アトピー性皮膚炎発症・増悪防止対策における生活環境整備に関する指針を示すことが
可能となることが期待される。
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200300656A
重症アトピー性皮膚炎の難治化機序を踏えた治療法の確立に関する研究(総括研究報告書)
研究年度 平成15(2003)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 西岡清(東京医科歯科大学大学院環境皮膚免疫学)
分担研究者(所属機関) 烏山一(東京医科歯科大学),片山一朗(長崎大学)
研究区分 厚生科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 20,000,000円
概要版 研究目的:
アトピ-性皮膚炎の多くは、乳幼児期に発症し、消退をくり返して自然治癒するが、一部は、成人
期に再燃あるいははじめて発症して、難治性の成人型アトピー性皮膚炎へと移行する。難治化し
た本性患者における難治化機序はまだ十分に明らかにされていない。難治化機序の一つとしてTh2
細胞を介する炎症反応の増強と持続が指摘されている。Th2細胞を介したIgE抗体産生異常に基づ
く病態形成に対しては、環境アレルゲンの検出と除去以外に方法がなく、病因論に基づく治療法
の確立が急務となっている。本研究では、アトピー性皮膚炎のTh2細胞を中心とする免疫学的炎症
反応の解析と新しい治療法の開発を目的とする。アレルゲン特異的IgEトランスジェニックマウス
の解析から、アレルゲン特異的IgEが即時型、遅発型反応に続いて出現する、炎症反応が長期にわ
たって持続する第3相反応が存在することを世界に先駆けて明らかにしている。この第3相反応を
解析することによって、アトピー性皮膚炎の難治化機序を明らかにする。また、Th2型サイトカイ
ンであるIL-4、IL-13 受容体を介するシグナル伝達の重要な転写調節因子であるSTAT6機能を制御
することによって、また、細胞膜上のlipid raftに変異型Fc_RI分子を導入発現することによって
、アトピー性皮膚炎治療法の開発を行う。
研究方法:
研究方法と結果=1. IgE/Fc_RIを介する新たな慢性アレルギー炎症の解析IgE遺伝子導入マウスの
皮膚反応を検討する課程で、即時型反応、遅発型反応に続いて出現する、長期に持続する第3相目
の強い皮膚炎症反応が発見された。新たに発見された第3相反応は、抗原投与3-4日後にピークを
示す長期にわたって持続する炎症反応であり、IgE受動感作によっても引き起こされることから、
アトピー性皮膚炎における炎症の遷延化に関連することが考えられる。第3相反応発現機序の実体
は明らかにされていないが、第3相反応は、IgE受動感作によって、T細胞欠損マウス、B細胞欠損
マウス、肥満細胞欠損マウスにおいても検出され、Fc_RI欠損マウスでは検出されないことから、
肥満細胞以外のFc_RI陽性細胞が責任細胞であると考えられる。分担研究者の烏山は、第3相反応
の病理組織学的解析、flow cytometry解析、抗体による細胞除去、細胞移入実験などを行った。
細胞移入実験結果から、責任細胞は、リンパ球、肥満細胞、好塩基球、血小板以外のFc_RI陽性の
骨髄由来血球系細胞であり、IgE-肥満細胞を介する反応とは異なる新しい慢性アレルギー炎症誘
発機構が存在することを明らかになった。さらに、この慢性アレルギー反応の抑制にIL-4R/STAT6
を介するシグナルが関与していることが明らかとなり、第3相反応の抑制を標的とした創薬開発の
可能性が示された。2. STAT6おとり核酸によるアレルギー炎症の抑制主任研究者の西岡は、IL-4
受容体のシグナル伝達因子のSTAT6欠損マウスにおいてIgE受動感作による遅発型反応が抑制され
ることを見出し、STAT6のおとり核酸(STAT6 decoy)を用いてアトピー性皮膚炎の炎症反応の抑制
を試みている。IgE受動感作による遅発反応は、STAT6 decoyの投与によって著明に抑制されるこ
とをすでに明らかにしている。今回、STAT6 decoyがアレルゲンの反復投与のよって引き起こされ
るアレルギー炎症反応、ならびにIgEを介する第3相反応に対する抑制効果を検討した。アレルゲ
ン反復投与モデルにおける炎症反応に対して、STAT6 decoyは、最終惹起反応前日に投与すること
によって炎症反応を抑制し、また、第3相反応に対しては、惹起反応前にSTAT6 decoyで前処理す
ることにより、第3相反応の50~60%を抑制した。抑制された皮膚内の炎症細胞を検討すると、両
反応共に、炎症部位内に浸潤する好中球、リンパ球、好酸球、脱顆粒した肥満細胞が著明に減少
していた。アレルゲン反復投与による炎症反応と新しく発見された慢性アレルギー炎症である第3
相反応も共にSTAT6 decoyによって抑制できることが明らかとなり、STAT6 のおとり核酸がIgEを
介するアレルギー炎症反応の治療薬となる可能性が示された。今後、ヒトアレルギー炎症への応
用に向かっての検討を開始する必要がある。3. Sykリン酸化を指標としたLipid raft機能の解析
と治療への応用細胞膜上の受容体や抗原を含む細胞膜関連蛋白は、界面活性剤によっても分解さ
れない細胞膜構成領域(lipid raft)に局在することが明らかになっている。IgEを結合するFc_RI
も同様で、細胞膜上を自由に移動しているが、IgEと抗原のクロスリンクによってlipid raft内に
移動する。分担研究者の片山は、lipid raftの分解あるいはこの領域でのdominant negative
Fc_RIの発現によるアトピー性皮膚炎の新しい治療法の開発を試みている。健常人及びアトピー性
皮膚炎患者の末梢血からCD1a(+) Fc_RI(+)細胞を効率よく回収する方法を確立し、この細胞にIgE
あるいはIgE+抗原の添加し、 Fc_RI下流で活性化されるSykのリン酸化を指標とすることにより、
lipid raft機能を解析することが出来ることを示し、治療法開発のためのツールとなる実験系を
開発した。今後、この実験系を利用して、種々の薬物の投与、遺伝子導入などを行い、治療薬の
開発を行っていく予定である。
結果と考察:
結論:
考察と結論=今年度の研究成果として、・慢性アレルギー反応の新しい反応、すなわち、IgEを介
する第3相反応の責任細胞についての詳細な情報が得られたこと、・アレルゲン反復投与によるア
レルギー炎症ならびに第3相反応がSTAT6のおとり核酸によって抑制されること、さらに、・lipid
raft調節による創薬開発のための研究システムとしてSykリン酸化を指標とする実験系を確立した
ことは、アトピー性皮膚炎の新しい治療法を開発する上で非常に重要な成果が得られたものと考
える。第3相反応の責任細胞についての情報は得られたが、未だ責任細胞を同定分離するに至って
いないこと、STAT6おとり核酸はヒトアトピー性皮膚炎にどのように適応できるかの検討が必要で
あること、また、lipid raft機能の測定法が開発によって、lipid raft機能を調節する薬物の検
索、あるいはdominant negative 遺伝子の導入による抗炎症効果の検定が必要であることなど、
今後さらに継続して検討を加える予定である。アトピー性皮膚炎の難治化にIgEを介する第3相反
応の役割が考えられ、その責任細胞がT細胞、B細胞、肥満細胞、ランゲルハンス細胞とも異なる
骨髄細胞であることから、さらに責任細胞の同定分離を行い、責任細胞の機能を検討することに
より、アトピー性皮膚炎の難治化機序を明らかにできる可能性を示唆した。STAT6デコイがアトピ
ー性皮膚炎のアレルギー炎症モデルであるハプテン繰り返し塗布による炎症反応のみでなく、第3
相反応も抑制できる可能性が示し、STAT6デコイを用いた遺伝子治療のヒトへの応用の可能性が出
てきた。Lipid raftを利用した遺伝子治療の開発は、まだ端緒についた所であるが、dominant
negative FcεRI導入による遺伝子治療の基礎が固まりつつあり、今後の進展が期待される。
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200300658A
免疫アレルギー疾患予防・治療研究に係る企画及び評価に関する研究
研究年度 平成15(2003)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 秋山一男(国立相模原病院)
分担研究者(所属機関) 谷口正実(国立相模原病院), 當間重人(国立相模原病院)
研究区分 厚生科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成15(2003)年度
終了予定年度 平成17(2005)年度
研究費 20,630,000円
概要版 研究目的:
厚生労働科学研究費補助金“免疫・アレルギー疾患"研究の分野において諸外国に比肩しうる研究
を実施するためには、適切な課題の設定、最適な研究者の選考、公正な研究費の配分が必要であ
り、さらに厳密な研究成果の評価が必要不可欠である。そのためにも免疫・アレルギー研究の専
門家からなる評価委員会において適正かつ厳正な評価を行う必要がある。さらに、厚生労働科学
研究において国民の税金による政府資金が的確に執行されている状況を一般国民に理解しやすい
方法で情報公開すべくカラーパンフレット作成やインターネット活用による情報公開を試みるこ
とは、本研究事業が、国民に広く理解され受け入れられ支持されるためにも重要である。このよ
うな国民の要求に答えるために、本研究班は新規公募課題の事前評価のため適切な評価小委員の
選定を行い、厳正な評価を依頼し事前評価委員会での審議に付すとともに、厳正な中間事後評価
を実施すべく紙面評価・口頭発表評価を中間事後評価委員会に付託すべく適切な事務局業務を果
たすことを目的とする。
研究方法:
新規課題公募に対する事前評価においては、事前評価委員会のもと、専門家委員及び行政側委員
からなる評価小委員会を立ち上げ、応募課題についての第1次審査を実施し、その結果を専門家委
員及び行政側委員からなる事前評価委員会において第2次審査を実施した。中間・事後評価におい
ては、年度末の継続申請書に対する書面評価と評価報告会における口頭発表に対する評価を併せ
て中間・事後評価委員会でその継続の可否を審議した。研究成果の情報発信としては、各年度の
研究成果報告書の年度末の刊行と3年間の終了課題については一般国民向けのカラーパンフレット
の作成刊行を行った。さらに、日本予防医学協会(平成14年度から)による研究推進事業としての
外国人招聘、海外派遣、若手リサーチレジデントの選考にも関与するとともに、本研究推進事業
の一環である日本予防医学協会主催によるリウマチ・アレルギーシンポジウムとして、医療関係
者及び公開市民講座の開催にも関与した。
結果と考察:
本年度の新規課題募集は、アレルギー部門に限定されたため、アレルギーの各分野(小児喘息、成
人喘息、アトピー性皮膚炎、花粉症)及び若干名の基礎研究専門家に対して研究協力者として評価
小委員を委嘱し、平成15年度新規公募課題の事前評価を行う評価小委員会を組織した。平成15年
度には、新規課題が8課題採択され、継続課題29課題と合わせて合計37課題の研究が遂行され、平
成15年度の中間事後評価は、継続申請書による書面評価とともに平成16年2月16,17日の両日に開
催された研究報告会の口頭発表評価を併せた評価委員会により実施された。本研究班では、事務
局業務として、研究報告会用の研究抄録集の作成を行うとともに、さらに平成15年度実施研究課
題についての研究報告書を年度末に作成し、近々出版する。また本研究推進事業として財団法人
日本予防医学協会主催によるリウマチ・アレルギーシンポジウムが平成16年2月28日に開催され、
本シンポジウム開催に関してプログラム編成、講師選定等につき関与した。また、平成14年度研
究終了課題については、一般国民向けのカラーパンフレットを作成し、広く本研究事業の成果を
情報発信した。さらに、本研究事業の事務局業務を行っている政策医療“免疫異常(アレルギー・
リウマチ性疾患)"ネットワークにおける高度専門医療施設(準ナショナルセンター)である国立相
模原病院において立ち上げられた“リウマチ・アレルギー情報センター" (URLアドレ
ス:http//www.allergy.go.jp)での厚生科学研究情報更新として本事業における平成14年度研究内
容の概要を一般国民に情報発信した。免疫・アレルギー疾患研究の分野において諸外国に比肩し
うる研究を実施するためには、適切な課題の設定、最適な研究者の選考、公正な研究費の配分が
必要であり、さらに厳密な研究成果の評価が必要不可欠である。そのためにも免疫・アレルギー
研究の専門家からなる評価委員会において適正かつ厳正な評価を行う必要がある。そのためにも
、昨年と同様中間事後評価会議を報告会開催時に開催することで、書面評価とともに口頭発表に
対する評価を重視したことにより、適正かつ厳正な評価が実施された。年々実施研究課題数が増
加していることから、平成14年度は研究報告会が3日にわたり、また報告会用抄録も以前に比べる
と非常に大冊となってきた。平成15年度も総課題数が37題を数えたが、評価報告会が会場の都合
もあり、2日間に短縮され、各演題の発表時間が質疑応答を含め20分と短縮されたが、各演者とも
簡潔に発表をまとめ、十分の討論も保証された。評価委員の集中度を考慮しても、本年のような
時間配分かつ2日間の開催が適当と思われた。また、平成14年度末の報告書作成に当たり、平成13
年度に3分冊にせざるを得なかった報告書がさらに大冊となった。国費の有効活用、成果の国民へ
の適切な還元を常に考慮しつつ今後とも免疫・アレルギー研究分野において我が国の研究が国際
的に高い評価を得るように研究 さらに、厚生労働科学研究において国民の税金による政府資金
が的確に執行されている状況を一般国民に理解しやすい方法で情報公開すべくカラーパンフレッ
ト作成やインターネット活用による情報公開を試みることは、本研究事業が、国民に広く理解さ
れ受け入れられ支持されるためにも重要である。
結論:
免疫・アレルギー疾患研究の分野において質の高い研究を実施するためには、適切な課題の設定
、最適な研究者の選考、公正な研究費の配分が必要である。さらに中間事後評価に際しては、厳
密な研究成果の評価が必要不可欠である。そのためにも免疫・アレルギー研究の専門家からなる
評価委員会において適正かつ厳正な評価を行う必要がある。これらを実践するために、昨年と同
様中間事後評価会議を報告会開催時に開催することで、書面評価とともに口頭発表に対する評価
を重視したことにより、これまで以上に適正かつ厳正な評価が実施された。
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文献番号 200500756A
研究課題 ガイドライン普及のための対策とそれに伴うQOLの向上に関する研究
研究年度 平成17(2005)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 須甲 松信(財団法人日本アレルギー協会)
分担研究者(所属機関) 大田 健(帝京大学医学部)、長谷川 眞紀(国立病院機構相模原病院)、大
久保 公裕(日本医科大学医学部)、海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院)、江藤 隆史(東京逓
信病院)
研究区分 厚生科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
開始年度 平成17(2005)年度
終了予定年度 平成19(2007)年度
研究費 40,000,000円
概要版 研究目的:
アレルギー疾患の増加への対策として、厚生労働省と各学術学会は協力して成人喘息、小児喘息
、鼻アレルギー、アトピー性皮膚炎などの「診療ガイドライン」を作成して以来、特に喘息患者
の重症発作および喘息死が減少しているが、一段と成果を挙げるには初期診療、慢性期治療を担
うべき「かかりつけ医」へのガイドライン普及が欠かせない。この研究事業はアレルギー非専門
医への効果的な普及方法の確立と患者QOLの向上を目的とする。
研究方法:
1)(財)日本アレルギー協会・地方医師会主催の「アレルギー研修会」に出席した「かかりつ
け医」を対象に、各アレルギーガイドラインの認知度、利用度について調査した。(2)喘息ガ
イドライン2006年度版の改訂と喘息QOL票の項目評価作業を行った。(3)標準的なガイドライン
解説講演用スライドと非専門医への体験学習用教材である「ガイドライン実践プログラム」を作
成し、アレルギー研修会に実証試験を導入した。(4)各ガイドラインの平易なガイドライン小
冊子を作成し、ガイドライン専用Webサイトに掲載するとともにオンライン「実践プログラム」を
開発した。(5)救急センターへ受診した喘息患者の治療状況を把握し、救急スタッフの啓発と
携帯用「患者カード」の作成を行った。
結果と考察:
(1)「かかりつけ医」のガイドライン認知度は、喘息の71%を最大に、小児喘息53%、鼻アレ
ルギー45%、アトピー性皮膚炎38%で、利用度はそれらの6割ほどであった。非専門医用の平易
な解説書が望まれる。(2)喘息ガイドライン2006改訂版と成人喘息QOL票(AHQ-JAPAN)が完成
した。患者のQOL向上を指標にしたガイドラインの内容評価が期待できる。(3)アレルギー研修
会・講演会における「ガイドライン実践プログラム」実証試験への参加率は1割強と少ないこと
から、今後、「かかりつけ医」と病診連携を担うアレルギー基幹病院への応用が必要である。(
5)救急の場におけるスタッフの啓発や患者指導が喘息死の予防と患者自己管理に重要である。
結論:
「かかりつけ医」に対する診療ガイドラインの普及とQOLの向上には、啓発講演会の開催のみなら
ず、地域の病診連携を担うアレルギー基幹病院を中心とした活動が重要と考えられる。
公開日 2006年07月20日
今週始めたばかりのプロジェクトです。
その名の通り、アトピーをめぐる社会状況や、医療情報の整理をしていくプロジェクトです。
また、生の患者さんの語りを載せていけたら、と思います。
アトピー医療を巡ってはたくさんの混乱があります。
医療者と患者の共通言語をつくっていけたら、と思います。まずは、ガイドラインがどうなっているか、
アトピーのEBM(科学的根拠に基づく医療)はどうなっているか、みてみようと思います。
そして、「~で治る」という話ではなく、「どのように、アトピーでつらい状況から脱し、生を取り戻したか」という話を載せていけたらと思います。
余裕があるときだけできる範囲での活動になるので、歩みは遅いかもしれませんが、よろしくお願いします。
http://mhlw-grants.n... read more
on 2005年度厚生科研費 アトピー(アレルギー)関連